2013年7月8日月曜日

目には見えないけれど

サン=テグジュペリの『星の王子さま』は何度読んでも、不思議な魅力のある本でした。

こどものほうが素直に読めるかもしれませんが、出会ったのが大学生だったので、

なんだろう、これは、と困惑しながら読んだ気がします。

そのなかで、

大切なことは、目には見えないんだよ

Le plus important est invisible

という言葉がありました。

フランス語を直訳すれば、「最も大事なことは目に見えない」となります。

あ、直訳もほとんど変わらないですね。



そう、大事なことは目に見えるものではない、とサン=テグジュペリは作品の中で言います。

目には見えないもの、の反対は、「目に見えるもの」。ですね。

では逆に言えば、目に見えることは大事ではないのか。

そういう意味がふくまれていたのでしょうか。


ここで目に見えるものとは、目だけではありません、

触覚や味覚や聴覚や嗅覚など五感に届くもの、ということです。

私たちにとって五感に届くものは、すべての情報の基礎になります。

五感から得た情報が土台となって、そこから「考え」が始まります。


すべての「考え」は五感によって得られた情報からしか、始まりません。

たとえば、私は親に食べ物を食べさせてもらっている赤ん坊であるとします。

目の前に白い色を視覚的に知ります。

触れると弾力があり、ある程度の固形のものであることを知ります。

口に含むと味があり、食べられるものであることを知ります。

香りが、さらに体にとって必要なものであることを知らせてくれます。

弾力のある固形物で味と香りがありという情報が五感によって知られます。

そこに名前があることを知ります。「うどん」といいます。

「うどん」は「そば」や「パスタ」と同じ仲間で、食べられるものであること、を知ります。

そのうちに「うどん」という音だけで、自分の頭のなかには、ある程度の具体性を持った

考え、感情や欲望が生まれます。

五感がすべての情報を与えてくれたおかげで、考えが生まれました。

ですから、五感がなければ、考えすら生まれません。

目に見える、ということはとても大事ですよね。


ではそんな大事な五感をさしおいて、それを超える大事なことがある、

というのがサン=テグジュペリの言葉です。

それは一体どういうことなんでしょうか?


続きはまた次回に。


さて、昨日は烏丸教室のプレ・オープンクラス初日でした。

ありがたいことに初めての方がいらしてくれて、無事に第一回目のクラスをさせて頂きました。

というか、Nana先生のクラスに参加させてもらって、久しぶりにヨーガクラスを

受けることができました。

最後のリラクゼーションポーズ=シャバーサナは、くまモン畳さんのお陰で、意識がなく、

久しぶりに、いったい私は誰、ここはどこ?

Who Am I 瞑想でした(笑)

ようやく、少しずつ準備ができてきて、本当に感謝です。


シュリーと書かれている砂マンダラです
インドにて

0 件のコメント:

コメントを投稿